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1983年 NEC PC-8800 を購入し、コンピュータを在庫管理に利用しようと目論見ましたが、
最初は日本語が動かず、CP/M と NEC PC-9800 を手に入れるまで、
実際の仕事には使えませんでした。しかしコンピュータの発達は目覚ましく、
dBaseII/IIIによる在庫管理・顧客管理・目録版下印刷から、ついにはマルチタスク・マルチユーザーで
通信機能を可能にするDEC社製Microvax を導入するまでに、それほど時間がかかりませんでした。
このシステムによって本社と倉庫間のネットワークが完成し、
現在の古書在庫管理システムの基礎が形造られました。

Indexes of British Parliamentary Papers : CD-ROM Edition
サッチャー政権時代の行政整理で、世界で一番揃っていると言われた商務省の英国議会資料が売りに出されました。
この資料は、七つの海を支配した英国が世界各地から集めた情報であり、記録が整備されていなかった地域についての
貴重な情報の宝庫でありました。このコレクションは、弊社文生書院を経て現在、京セラ文庫『英国議会資料』
として京都大学の蔵書になっています。
弊社は原本のセットを倉庫で保管している間に、セットのなかに総索引があることを確認していました。
漢字でなく、1バイト構造の英文ならば OCR でも読み取ることができ、データベース化もそれ程困難でなく
実現させられるのではと考えました。
現在にもつながる構造化された美しいSGML言語を使い Indexes of British Parliamentary Papers : CD-ROM Edition
が完成しました。

1988年頃「画像内文字検索」というものができないかとふと思いつきました。
画像のなかの文字を読むのではありません。画像のなかにある建物でも人でも調度品でも、例えば時代を経ると、
それがどういう場所、何をしていた人、どのように使われた物なのか分からなくなってしまいます。
考えたのは、言葉を入力検索すると絵が出て来て探しているものの上でブリンクするというものです。
このアイデアで通産省の補助金に応募してみたところ、幸運にも選抜に通りました。
この画像内検索の対象として応募したのは錦絵新聞です。錦絵新聞は、明治十年代に「東京日日新聞」や
「郵便報知新聞」などが付録として出した、当時の記事を描いた画が刷られた木版の刷り物です。
メディア史研究者、土屋礼子先生の総合編集のもと「日本錦絵新聞集成」は完成し、先導的コンテンツ市場
環境整備事業支援作品として第2回デジタルアーカイブ・アウオード受賞を受賞しました。

電子復刻版 プロジェクト since 1998

弊社では、以前よりオフセット印刷を使う出版を致しておりましたが、
1998年より出版物すべてのデジタル化の為に上記のロゴの元POD(プリント・オン・デマンド)を採用し
それを【電子復刻版】と名付けました。
それは紙でも、オンラインでも、eBookでも良いというマルチ・メディアの時代を予測した準備でもあり、
常に在庫を切らすことのない古書店の希望の星でもありました。
日本語活字の読み取りが近年急激に進化して来たことに伴い, 弊社もPOD事業を残しつつ、
オンラインやeBookへと駒を進める準備が出来てまいりました。
出版としてはシカゴ大学の奥泉氏に監修いただいた『初期在北米日本人の記録』全236タイトルや、
製本100巻におよぶ、昭和戦前期『キネマ旬報』復刻版は、研究者や図書館の大きな支持を得ました。

「英国議会資料目次集」製作を通し英国議会資料に愛着を持っていたため、そのオンライン版がProQuest社から
販売された時、日本での販売をぜひとも手掛けたいと思いました。努力を重ねた結果、紀伊國屋書店とともに
代理店として販売できることになりました。
この House of Commons Parliamentary Papers は、国立情報学研究所と大学図書館コンソーシアム連合の
ナショナル・ライセンスに準ずるような新しい枠組み NII-REO HSS(人文社会科学系電子コレクションアーカイブ
システム)に初めて採択され、弊社も様々な国内コンソーシアムや機関と連携を取るようになりました。
現在、代理店として、中国「人民日報」、台湾Airiti社、米国Readex社などを取り扱っています。また、
Readex社「初期アメリカ刊行物史料集成 エヴァンス」がNII-REO HSS の8番目の採択製品となりました。

占領期の雑誌・新聞情報:1945-1949
日本を占領した連合国軍総司令部が行ったメディア検閲の結果として保管された資料がプランゲ文庫です。
この文庫について、ニューヨークのマイクロ出版社:ノーマン・ロス社と共同入札し販売権を獲得、弊社は
マイクロ版雑誌・新聞コレクションを10年にわたり販売しました。
その間に早稲田大学山本武利先生を中心としたグループがデジタル化を推進、雑誌と一部の新聞の索引を作られ
インターネットで発表しました。これが2004年の占領期新聞・雑誌記事情報データベースであり、はじめて
プランゲ文庫の詳細な情報への検索が可能となりました。
このデータベースが、2013年にリニューアルされることになり、委員会から発展したNPO法人インテリジェンス研究所と
共に製作したのが、20世紀メディア情報データベース:占領期の雑誌・新聞情報1945-1949です。
現在、弊社で運用委託を受けて管理しています。

弊社では、"BDL"文生書院デジタルライブラリーとして貴重資料の復刻刊行に特化したオンデマンド方式による少部数出版を
長く手掛けてまいりました。最新デジタル機器による版面のスキャン・ゴミ取り、自社印刷、手作業による製本によって
研究者や研究機関の方々の高い評価を得ています。
加えて近年の日本語OCR技術の発展により、文字認識が実用に耐えると判断。2024年満を持して、蓄積されたデジタルデータに
全文検索機能を付加し、オンライン版としてリリースします。
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